猪名川町議員 | 不登校生徒の卒業認定について質問と提言

 

猪名川町不登校生徒の卒業認定について質問と提言

続いて、猪名川町の不登校生徒の卒業認定について質問いたします。
  このことについては、2007年3月議会、また6月議会、9月議会、また生活文教委員会の中でも関連した質問がなされていますが、少し理解できないところがございましたので、質問させていただきます。
  2006年度に猪名川町の中学校で2名の卒業認定されなかった不登校生徒がいますが、同じような状況下で2003年度から2005年度まで不登校生徒が卒業を認定されています。これは明らかに不平等な取り扱いと思われますが、どのような理由でこのような違いが生じたのか、説明をお願いいたします。
○議長(福井昌司君) 教育長。
○教育長(橋本義和君) それでは石井議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。
  最初に申し上げたいことは、先ほど固有の学校名を挙げてのご質問でありました。今後、いわゆる各学校名のご質疑につきましては、学校を特定しないという形で、前提においてのご答弁にさせていただけたらと、こういうふうに考えております。
  まず、文部科学省が、定めた基準といたしまして、毎年度4月からの欠席が連続、または断続的に30日以上になった児童を指して、長期欠席児童生徒の扱いをしておるところでございます。
  この件につきましては、先般来のご質問等があったわけでございますけれども、再度、お話を申し上げておきたいわけです。
  その内訳といたしましては、まず一つは病気による欠席、二つ目は経済的な理由による欠席、三つ目は不登校による欠席、そして四つ目として、その他という欠席がございます。この四つに分類されておるわけですけども、ご質問の案件につきましては、その他の理由による長期欠席生徒に当たりまして、不登校には当たらないというのが兵庫県並びに猪名川町教育委員会の見解でございます。
  次に、長期欠席者の児童生徒には、先ほど申しました四つの分類の中の生徒でございますけれども、一人一人異なる理由、背景、また状況というのがありまして、決してそれぞれが同じような状態にあるわけではございません。それぞれの状況を勘案しまして、学校教育法施行規則に則して、学校長が認定の判断を下すものであります。本件につきましても、その時点で学校長が適正に判断した結果であると、このように考えております。
  なお、認定の有無についての理由は、個人情報でありまして、本人及び保護者のみが問えることでありまして、ましてやこの場で質疑・応答をすべきことではないということはご理解をいただけるんじゃなかろうかなと思います。
  私どもは、子どもの将来にわたる幸福を願うというのを一途に考えておりまして、子どもたちがこのような理由で不利益をこうむることはあってはならないと考えております。
  今後とも学校及び教育委員会に話し合いの門戸を開きながら、当事者と継続的に審議をしてまいる所存でございます。
○議長(福井昌司君) 石井君。
○5番(石井洋二君) 

 

 まず最初に学校を特定したということですけれども、先ほどの質問で、学校は特定しておりません。猪名川町の中学校でというふうに申し上げました。その点、ご理解していただきたいと思います。
  2007年のこの議会、また委員会におきまして、就学義務違反という言葉がこの年、この民間施設に通わせている親に対して、たびたび使われているところでございますが、親の就学義務違反というのは、本人が公立の小学校、中学校に行きたいと希望しているにもかかわらず、保護者が公立の小学校、中学校に通学させないようにした場合、例えば家事を強制したり、外出させないようにするなどであって、本人がみずからの自由意思で不登校、すなわち公立の小学校、中学校に行かないことを選択するのであれば、これはこの法律ができた、その趣旨からいって就学義務違反には該当しないはずです。なぜなら、子ども自身が、みずからの意思で公立の小学校、中学校に行かないことを選択し、その結果として、親が、親の就学義務違反として懲罰を課せられる、そのようなことになれば、子どもがさらに深く苦しむことになるからです。
  また、就学義務違反という言葉は、その言葉の響きから、親と子の両方が就学義務違反を犯していると曲解、並びに誤解される場合がございます。子どもは、子ども自身に向けられた言葉と誤って理解し、子どもがさらに苦しむことになる、そのようなこともあるのです。この年、議会で、また委員会でたびたび使われている就学義務違反であるとする、その言葉は判決を言い渡すような、冷たく重い響きがございます。慎重に使っていただきたいと思います。
  また、基本的に子どもには、教育を受ける権利があるのであり、教育を受ける義務ではございません。義務教育というところの義務とは、親と国にあるのであり、子どもにとっては、あくまで教育を受ける権利があるのみです。
  この子どもの教育を受ける権利が、第一義とされなければならないのは明白であり、それが阻害されてよいはずがありません。
  中学校の卒業が認定されないということは、公立高校、また私立高校へも進学できないということであり、子どもの教育権が著しく侵害されていることにならないでしょうか。
○議長(福井昌司君) 教育長。
○教育長(橋本義和君) 

 

 それではお答え申し上げたいと思います。
  まず、就学義務違反ということがございますけれども、今、日本では法治国家のもと、義務教育制度というのが敷かれておるところでございます。おのずと親の就学義務は存在するものでございます。したがって、先ほど申し上げましたように、長期欠席生徒の児童生徒に対する保護者の就学義務の不履行に該当するケースは存在すると考えておるところでございます。
  ただ、今、中央教育審議会の議論を含めまして、さまざまな意見のある中で、現在のところ、町の教育委員会といたしましては不登校、すなわち就学義務不履行というような一律明確な線引きはすることは避けております。これは県教委とも協議をしながら、個々の事由とか、個々の子どもによって判断しているところでございます。
  特に、先ほど申し上げました長期欠席生徒の分類について述べましたけれども、これは、その他に該当する理由の中に、さまざまな理由がございます。まず、一つは保護者の教育に関する考え方、二つ目は無関心、無理解、また連絡先不明などの理由によって、登校しない、登校させない状態が継続している保護者に対しましては、就学督励を定期的に行っておるところでございます。その点、ご理解をいただきたいと思います。
  続きまして、先ほどの観点の中で、不登校扱いという言葉が出てまいりました。不登校であるという認識というのは、これはだれが一体したものであるか。はっきり申し上げまして、我々が学校において不登校というのは、それぞれ学級担任が子どもたちの実態、状態というものを調査いたしまして、文科省の基準に基づきまして、学校長が判断をするわけでございます。その判断が適切であるかどうかは、県教委の指導助言に基づいて、町教委が確認をするところでございます。
  ところが、先ほどのお話では、例えばこのような例がございます。ある児童生徒、入学など、また転入などをしてまいります。そのときに、もちろん学校へ参ります。担任と会います。だけども、一切子どもの実態など、また状況を全く話そうともされません。どのようなことを言われるか言いますと、私どもの子どもは、ある民間の施設に通わせます。この学校では便宜上、在籍するだけであって、教科書も要りません。こういうような状態で、学校が義務教育制度のさまざまな趣旨等も説明しても、はっきり申し上げても耳を貸そうとしない。こういうような状態で、さまざまな機会をとらえて改善の方向を考えてまいりましたけれども、いわゆるそういうような状態で、先ほどから言われておりますように、いわゆる不登校扱いというふうに勝手に決められています。だれが決めておるんですか。何にも話さずに、いわゆるどういう形で決められておるのか、大変不思議に思うところでございます。
  以上です。
○議長(福井昌司君) 石井君。
○5番(石井洋二君) 

 

文部科学省の定義によれば、不登校とは何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因、背景により、児童生徒が登校しない。あるいはしたくてもできない状況である、そのように定義されております。今日、不登校の形態が多様化しており、登校したくてもできない子どもたちだけでなく、何らかの理由でみずから登校しない。こうした児童生徒も不登校に該当いたします。
  文部科学省の定義によれば、今回認定されなかった、この二人は明らかに不登校生徒に該当すると考えられます。この二人は、民間の施設に通っておりますけれども、このような民間の施設があることによって、本当に助かった、救われたとおっしゃる家庭が多くあるのも事実でございます。
  今回、卒業が認定されなかった二人の家庭もそうであり、言うに言われぬ家庭事情があり、悩みに悩み抜いたあげく、他県から、他市から子どもの将来を危惧し、猪名川町に引っ越し、この民間の施設に通わせた。そのような事情があるわけです。複雑な社会、いじめの問題もあり、このようなケースは全国的に、今後一層ふえてくると思われます。このような複雑化した社会的背景から、多様なニーズが存在しており、憲法第26条にあります教育を受ける権利をすべての国民が享受する。そのためには公教育だけで必ずしも充足しているとも言えない状況もあろうかと思われます。
  公立の小学校、中学校、公教育がすべてとするならば、どうしても公立の小学校、中学校になじめない子どもは家に引きこもってしまうなどして、問題はさらに深刻化していきます。このようなことから、文部科学省も民間施設の存在価値を認めているところであります。全国的には珍しいことではありませんが、猪名川町としては、初めてのケースでもあり、どのように対応したらよいか、苦慮されたことと思いますが、十分に協議していただき、今後さらに複雑化するであろう社会を見越し、教育立町とし、多様なニーズに答えることができる猪名川町の教育環境としていただきたい。また心が通う、愛のある温かい猪名川町の教育であってほしい、そのように願って質問を終わらせていただきます。
○議長(福井昌司君) 石井君の質問は終わりました。

 


 

石井洋二


 
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